爽やかな光が差す和室に置かれた兜飾りと鯉のぼり / こどもの日・端午の節句
投稿日: / 更新日: 豆知識

5月5日、「こどもの日」と「端午の節句」

​皆さんは「こどもの日」と「端午の節句」の違いを知っていますか? この二つはしばしば同義と捉えられがちですが、実際には異なる背景を持つ行事なのです。​ 「こどもの日」は国民の祝日であり、1948年に制定されました。 一方、「端午の節句」は古代中国に起源を持ち、日本では奈良時代から行われている古い行事のことを指します。 つまり、「こどもの日」は祝日としての現代的な概念、「端午の節句」は伝統的な年中行事という違いがあります。

なぜ「端午の節句」というの?

「端」は初め、「午」は旧暦の5月を意味し、「節句」は季節の変わり目に行われる日本の伝統的な行事のことです。

「午(ご)」という音と「五(ご)」という音が同じであることから、5月5日に定着したと言われています。

五月人形を飾る理由 

日本で五月人形を飾る文化が庶民にまで広まったのは江戸時代。男の子の成長と健康を願い、厄除けの意味合いを込めて飾られるようになりました。

また、当時は「勝負」という言葉とかけて菖蒲が厄除けに使われていました。このほかにも、こいのぼりを飾る、菖蒲湯に入る、柏餅やちまきを食べるなどの風習があります。

五月人形には主に兜飾り、鎧飾り、武者人形の3種類があります。その中でも兜は、鎧の中でも最も重要な部分である頭を守るため、生命を守る象徴として、特に初節句に選ばれることが多いです。

井波彫刻の木の兜の紹介

兜と言われると、ずっしりと大きいものをイメージする人も多いかと思いますが、井波では木彫りの小ぶりな兜が作られています。

井波彫刻は、250年以上の歴史を持つ富山県南砺市井波の伝統工芸品で、職人が一つひとつ丁寧に手彫りすることで生まれる木の温かさが魅力です。材料にはクスノキが使われることが多く、使えば使うほど艶と深みが増していきます。

井波彫刻の兜は、美しい木目や細やかな装飾が裏側や細部にまで見られます。特に「吹き返し」や「錣(しころ)」は注目して欲しいポイント。小ぶりなサイズ感のため、狭いスペースにも飾りやすく作られています。

お子様の健やかな成長を願う「端午の節句」に、日本文化に触れるきっかけとして、お飾りしてみてはいかがでしょうか。

井波彫刻の兜はこちら

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